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11月30日 |
愛知用水竣工祝賀式(愛知県主催、愛知県文化講堂)。 |
E.F.A.との間に「技術援助協定に基づく役務の完了についての協定書」が調印され、5年有半にわたる契約解除。
E.F.A.等の技術導入の特徴
「大規模なプロジェクト」を、「短期間」に「多数の技術者参加」のもとで、「一貫した設計思想」によって円滑に実施するには不可欠であると考えられる以下の手法。
①技術面での明確な役割分担
②科学的な設計と段階を追った設計手順の徹底
③設計思想と技術水準を統一するための基本設計の確立
④設計と施工の明確な分離
⑤合理的な施工管理
⑥設計基準の導入
⑦図面や仕様書の書き方
愛知用水の特徴
①我が国初の総合開発事業(かんがい、開墾、上水道、工業用水道、発電)日本版TVA
②大規模プロジェクトを短期間で実施
(S30総事業費321億円に対し国の一般公共事業費は937億円)
牧尾ダム・調整池(東郷・松野・三好)・幹線水路:112km支線水路:1,135km開田:187.4ha、開畑:1,024.0ha
③世銀融資(外国人技術者、機械購入。700万ドル→490万ドル(17億円余))
④海外技術導入のための、外国人技術者(ダム・幹線水路・畑地かんがい)の雇用
⑤所要の円資金の調達確保について、日本国政府の保証
⑥我が国初の畑地かんがいの導入
⑦大型機械を輸入し、機械化施工の実施
⑧都市用水・発電への資金供給
⑨大型ロックフィルダムの設計施工
⑩末端(農業)までの一貫施行
⑪薄いコンクリートライニングの台形開水路の施工
⑫愛知用水公団による一括したプロジェクト管理
幹線水路の路線選定の特徴
①地形、地質、土質などの調査に基づき、安全で経済的な路線とする。
②大規模な機械化施工を考慮する。
③自然流下方式のかんがいに配慮して、水路水位を極力高く保持する。
④水の有効利用を図る調整池の位置を選定し、水路を連結する。
⑤水路本体に付帯する各種施設の配置を考慮する。
支線水路の路線選定の特徴
①高所の受益地増大に対応できるように高位部に設置する。
②水害、その他の災害をできるだけ避けるものとする。
③交通、住宅、公共施設等に与える影響が小さい路線とする。
④ポンプ揚水の箇所数が少なくですむ位置とする。
⑤幹線水路からの分水が容易な位置とする。
⑥分水箇所数を少なくできる位置とする。
⑦極力、既設水路等の水利施設を利用する。 |
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